2009年12月22日火曜日

クローム銅の加工をしたよ

今日は銅の加工をしたよ・・・銅だ(どうだ)。←お約束ということでwww




銅の加工なんて今までめったになかったから、備忘録。

φ320 × 30L クローム銅

●削ってみた感想

 このクローム銅はとりたてて削りにくいものでもなかったという印象。
 だけど切削後のキリコを見るとかなりの剛毛ぶり。www

これを見る限りは普通の鉄よりはぜんぜんカタイ、ネバイって感じ。


ただツールカタログとかを見てると銅は非鉄のくくりに入ってて、
特にチップはアルミとかと並んで刃先が切れる超硬合金を指定されてることが多いんだけど、
そうでなくてもけっこういけた。


まあ小ロットだからいけたのかもですね。


●使用チップ

使用したチップはおなじみのCVDコーティング ステンレス用
ノーズR 0.8


仕上げ= コーテッドサーメット ノーズR0.4

これで十分な感じでした。




●切削条件 

よく分からなかったので、ネバそうだったのでとりあえず鉄よりは遅めに
ダイス鋼とおんなじくらいではじめてみた。


荒 V=150 F0.25 D1.5
仕 V=200 F0.14 D0.1
荒内 V120 F0.15 D1
仕内 V150 F0.15 D0.1


端面溝荒 V100 F0.1 D0.5 イスカルIC1028

端面溝仕 V120 F0.15 D0.1 

キリコを見ても無理してそうな感じもなかったし、
特に変えることもなく終了。

注意しないといけなさそうだったのは、キリコの吐き出し。
特に仕上げの時なんかはからまりそうになってたので、
この辺は改善の余地ありかな。

と・・・まあこんな感じでござる

2009年12月21日月曜日

HRC64素材に溝加工をしてみた件

備忘録!!

SCM415 浸炭焼入れにてHRC64入ったφ10のシャフトに
幅1mm深さ1mmの溝加工をやってみた。


というかやらないといけなかったので、トライ。
この案件は何度かやってて、やるたびにNGを頂戴しましてどのやり方がいいのか試行錯誤中。


それにしても最近お客さんのNGの出し方ってちょっとヒドイですよね~~。
世の中がそうなってるからしょうがないのか、
それともそれに対応していってこそ一流の製造業への道なのか・・・

色が違うとか、熱処理検査の検査跡があるからNGとか
図面にも書いてないことを重箱の隅をつつくみたいに出るわ出るわ。
じゃあ図面に書いとけ~~~~!!!www(独り言です(*^_^*)

普段は図面が絶対って言ってるくせにwww
わはは。愚痴になっちゃった(*^_^*)



というわけで話は戻って、
上のφ10シャフト長さ100L 両端から約3mmのところに溝2箇所という加工。

前回はこうやってみた。
焼き入れ前に溝を入れてから、熱処理⇒研磨(センタレス)

熱処理ヒズミの影響で溝公差が外れてしまい、修正するも
修正したものと、修正してないもので製品の色が違うと指摘されNG。

⇒色が違うからNGって??www


んで今回は公差も色も文句は言わせね~~ってことで
無謀にも焼き入れ後に溝加工。

溝入れ工具は超硬素材。三菱のHTi20だったかな??
かなり無理やりwww
本当はPVDを使いたかったんだけど、お好みの溝幅がなかったので今回はPASS。

それで気づいたことをつらつらと。

  • 案外「超硬」でも削れる
  • 溝を入れるときはステップをかけない
  • できるだけ単溝で加工する
  • 切削条件は V=50 F=0.01 ノンステップで一気に終点まで。
  • この条件で1コーナーにつき20個くらいは加工できた。
  • 回転を遅くしたら逆に刃もちが悪くなった
今の工具ってすごいですなあ。
いっつも熱処理した高硬度鋼削ってるからなんとかなるかなあって思ってやってみたけど、
実際なんとかなったというお話。

2009年12月16日水曜日

SKD-11の旋盤加工

本日またまたお久しぶりのSKD-11(ダイス鋼)の旋盤加工。

φ360*100L うちの機械でできるMAXサイズなのだ。
チャックが12インチだからチャックサイズより余裕で大きい。
なので回転させるとコワイコワイ。

というわけで、どうにかなると怖いので安全に加工するため
いつもと違う手順。

機械加工をする人は怖がりくらいの方がちょうどいいですね。
・・・と自分に言い聞かせながら加工開始。


いつもなら迷わず端面から加工するところを素材の楕円をまず修正する目的で今回は外径から。
こうすることで、回転があがってもある程度はまん丸で回ってくれるから遠心力が小さくなる。

そしてそれから次に端面の加工へ。
端面は隣の刃物と干渉がないか十分チェックしてから加工開始。

荒だけでここまでできたら、より安全にチャッキングするためにひっくり返す。

ここまできたら本番の加工開始。

①荒外径 V=130 F=0.25 D=1.5
②荒端面 V=130 定周速OFF F0.3 D0.6
③ドリル  V=80 F0.045 ノンステップ引き抜きなし 貫通
④荒内径 V=120 F0.15 D1.5  内径バイトφ40 LD×2 T型ポジ
⑤仕端面 V=180 F0.14
⑥仕外径 V=180 F0.14
⑦仕内径 V=150 F0.1

使用チップはいずれも
イゲタロイ AC630M

こんな感じ~~

熱処理出してHRC58。
これをうちの会社は旋盤でさらに削っちゃいます!!

過去HRC65まで旋盤で削りました。

おしまい  

ああ怖かった・・・www